アメリカの高校生たちが立ち上がり、銃規制強化を求めて様々な運動をしているというニュースをご覧になった方も多いと思います。

 

フロリダの高校で起きた痛ましい銃乱射事件からちょうど1ヶ月経った、3月14日。

 

私たちの住む市でも高校生たちが勇敢な行動に出ました。そしてモンテッソーリ中学校に通う長男ガイ(13歳)のクラスも、その運動に参加したいという声があがり、全員一致で参加することになりました。

 

午前11時、市内の4つの高校で、生徒たちが一斉に教室から外に出て、州議会議事堂に向かって歩き始めます。あらかじめ決められた場所で4つの高校、そのほかの学校の生徒たち、保護者、先生が集合します。

 

議事堂のすぐ隣の道路で、議員や高校生、保護者たちが銃に関する経験をスピーチ。そして高校生がまとめた5つの要望を記した手紙を州知事宛に渡す。

 

という計画です。

 

担任の先生からは、生徒たち全員の意見でこの活動に参加することになったけれど、もし自分の子供には行かせたくない場合には学校に連絡してください、とメールがありましたが、誰からも反対意見はなかったようです。

 

子供達の勇敢な行動に涙が出そうです。大人に任せていても、何も変わらない、自分たちがやらねば、と思ったのでしょう。社会を変えられない、情けない大人たちでごめんね。

 

そして、子供達はいつの時代も、社会の希望なのだという思いを新たにしました。

 

数年前にこんな記事を書きました。

 

残酷なニュースを聞いた子どもに、伝えたい言葉

 

「ヘルパーを探してごらん。どんな残酷な状況でも、必ずヘルパーはいるんだよ。」

7年前に、コネチカット州での小学校銃乱射事件の後に書いたものです。あれからアメリカも少しは変わるかと思ったのに、相変わらず誰でも、そこらにあるお店で銃を簡単な条件だけで買えるという、日本人の私から見たら本当に異常な銃社会。

 

高校生、中学生たちが、このような活動をして輪が広がり、大きな注目を集めている。子供達のことを心から誇りに思います。

 

読んでくださってありがとうございます。日本にはまだ1つもない、モンテッソーリ中学校の様子を、このブログでお伝えできたらと思っています。また遊びに来て下さいね。

にほんブログ村 教育ブログ モンテッソーリ教育へ

 

 

Comment
初めて投稿します。よろしくおねがします。
モンテソーリの日本語訳本を検索していて見つけました。昔の記事の方から読ませていただいています。とても勉強になっています!
私の娘達が通うカリフォルニアのモンテソーリ校では昨日の運動に参加しなかったのですが、先生からお話はあったと聞きました。
ガイ君のクラスも参加したのですね。素晴らしい経験ですね。学校と親たちからのサポートがあるのも素晴らしい!
長女はまだ6歳なので小学校はそのままモンテソーリに行く予定ですが中学校、高校の情報が周りになかったのでこのブログに出会えて感謝しています。
  • Keiko
  • 2018/03/17 01:23
Keikoさん、コメントをどうもありがとうございます!カリフォルニアのモンテッソーリ園に通われているんですね。9月からモンテ小学校でしょうか。楽しみですね!! 14日は全米でマーチがあったようですね。本当に頼もしい限りです。

自分たちでより良い世界のために活動して、自分でも世界を変えられるのだという実感を得るのは、中学生にとってがこれからよき社会人になるために必要な経験だそうです。今回のことも一人一人の胸にしっかり刻み込まれたことと思います。

モンテッソーリ中学校は、毎日とても楽しそうで、ちょっとずるいんじゃない?と思うほどです(笑)弟にもAdolescent classは最高だよ、とよく話しています。中学は2年間しかなく、高校(公立高校へ進学予定です)が4年間なので、モンテッソーリスクールもあと1年とちょっと…。この環境で中学まで過ごさせることができて本当に良かったと思っています。
  • Asako
  • 2018/03/17 10:53
Asakoさん、本当にその通り、一人一人を尊重し合うモンテソーリには運動に参加したりして人ごとで済ませないのは大切なんでしょうね。私が日本の田舎で育った環境とは全く違うので今日も個人面談で色々お仕事内容や話し合いのトピックに驚かされて帰ってきました。
娘は9月から1年生ということなのですが、小学校はキンダークラスからあるのでプリのキンダーに行くのをやめて小学校のキンダーに入れました。本当は3年間を終えたかったのですがプリで同じだった子達が一緒に入った小学校なので娘には何も抵抗なくでした。今はまた1番年下になったので上の子達から学んでいたり1人のお仕事からグループになったりと楽しそうです。
中学のモンテソーリとても行かせたいです!今の学校のファウンダーが高校まで作ると宣言しているのですが、高校は迷っています。ただ他のカウンティーのモンテソーリ高校を卒業した生徒達のお話を聞いていて自信に満ち溢れた子達ばかりだったのでとてもいい印象が残っています。
後よく聞くのは高校からはホームスクール/セルフという道に行く子達もいるみたいなので今から色々情報を集めたいです。
本当に親の私まで多大な影響を受けているので子供だけではなく私も頑張りたいです(o^^o) 長々と失礼しましたm(._.)m
  • Keiko
  • 2018/03/17 13:36
Asakoさん、背筋に恐ろしい戦慄が走りました。

使用法が難しい銃をお店で簡単に買えるなんて……、本当に怖ろしいことです。

ルールが一旦出来上がり、開始すると事件や事故が起こっても大人でも止めることができないのに……

子供たちの勇敢で主体的な活動報告を聞いて感動しちゃいました。子供は本当に社会の希望で宝なんですね。

質の良い教育が果たす役割はとても大きい!ですね。
  • suzume
  • 2018/03/20 10:46
Keikoさん、ファウンダーの方が中学、高校まで作ると宣言しているなんていいですね。私はモンテッソーリの高校は見たことがないので、興味があります。そちらでモンテッソーリ高校が出来たら、どんな感じかぜひ教えてください。

私もモンテッソーリで人生が変わった一人です。モンテッソーリ教育は子供だけでなく大人も成長させてくれますよね。

子供達を見ていると、最低でも小学校低学年(3年生)、子供によっては小学校高学年までは、モンテッソーリ教育で一人一人のペースや興味にあった学び方をするべきと強く感じます。小学校高学年になると、たとえモンテッソーリの環境でなくても、自分から学んでいく姿勢がすでに出来上がっていますし、興味のあることは自分で掘り下げて勉強して勝手に詳しくなって行きます。それでもモンテッソーリ中学校まで通わせたい理由は、この環境の方が学校で学ぶ内容の幅が多岐に渡り、挑戦しがいがあるので楽しいから。それに、人生では必ず必要なのに、他の学校では学べないことを実体験として学べるから。Keikoさんのお子さんが中学生になる頃には中学生クラスが出来るといいですね!!

ホームスクールされている家庭はアメリカでは本当に多いですね。こちらは、小さい頃、ホームスクールで、大きくなってからモンテッソーリ小学校や中学校に入学したというクラスメートが何人かいましたよ。通える公立高校は2つ候補があるのですが、1つはマンモス高校で勉強もスポーツも州トップレベルの高校で、もう一つは小規模のチャータースクールで、モンテッソーリに近い、学び方をするところです。親としては、もうどちらでも構わないのですが、長男はとても社交的なのでたくさんの生徒がいてスポーツも盛んなマンモス高校の方に行きたいようです。

またお話聞かせってくださいね。コメントをありがとうございました。
  • Asako
  • 2018/03/22 11:32
Suzumeさん、そうなんです。アメリカの銃社会は日本人には理解に苦しむところがあります。全米ライフル協会が、政治家に巨額の資金提供をしているので、なかなか政治が変わらないということもありますが、普通のアメリカ人の銃に関する認識も、日本人とは全く違うと感じることがあります。

例えば、私がこんなに子供達が犠牲になっているのにどうしてアメリカの銃規制が進まないのかという話をしても、「銃で亡くなる人よりも、交通事故で亡くなる人の方が多い。銃を無くすべきなら車も無くすべきだと思う?」という返事が返ってきたりで、「いやいや、車は人を殺すために作られているわけではないでしょう。銃は人や動物を殺すために作られているでしょう。」と反論しても聞く耳持たず。普段、とても親切で優しい人でもこういう意見を持っているんだと驚きます。私は家に銃があるというだけで恐ろしいと思いますが、アメリカでは自衛のために銃がある家は珍しくはありません。優しい知り合いの女性ですら、「私は銃のある家で育ったの。だから全然平気」なんていうし、もう訳がわかりません。

今回の高校生の活動も、全く銃を無くしてほしいと要望したのではなく、銃を買える年齢制限をあげることや、購入者のバックグランドチェックを強化すること、連射装置を禁止することなどの要望です。日本のように銃が買えない、売らないようになることは、ここでは夢のまた夢です。

また昨日も、メリーランド州の高校で銃撃事件がありました。いいところはたくさんあるアメリカですが、この点だけは相当狂っていると思います。

高校生たちの全米に渡るこの活動では、そんなアメリカの大きな希望となっています。子供達は本当に宝物、私たちの希望です。
  • Asako
  • 2018/03/22 11:58





   

Link

Profile

Search

Calendar

S M T W T F S
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31      
<< March 2024 >>

Archive

Mobile

qrcode

Selected Entry

Comment

  • 久しぶりの更新です
    Asako
  • 久しぶりの更新です
    suzume
  • LGBTQ+ と繊維の最終プレゼンと、新しい課題
    Asako
  • LGBTQ+ と繊維の最終プレゼンと、新しい課題
    okazaki.n
  • LGBTQ+ と繊維の最終プレゼンと、新しい課題
    sofna
  • 濃厚接触者&脳震盪
    Asako
  • 濃厚接触者&脳震盪
    suzume
  • 「昆虫」「地図学」について学んでいます
    Asako
  • 幼児クラスも新学期です
    Asako
  • 現在のアメリカの様子 新型コロナウイルス
    Asako

Other