ガイが通うモンテソッソーリ園の小学校クラスで、「子供達が保護者にレッスンを見せる」という行事があったので、参加してきました。

たくさんの机にそれぞれのお仕事を広げて子供達が待っていました。1生徒1つの、すごい数のステーション。たったの1時間で、全部見てまわれるかしら。。。(しかも足元でジェイがチョロチョロしてるし^^)

どの子供もきちんと挨拶、自己紹介し、これから○○のお仕事をお見せします、と言い、モンテの先生さながらに複数の親達を前に堂々とプレゼンテーションするのがとても印象的でした。

自分たちの研究テーマを、皆の前で発表する機会が多いので、こういうプレゼンや、討論には小さな頃から慣れている印象です。

「人に教える」ためには、内容を完全に理解するだけでなく、相手が分かり易いように説明する必要があります。自分のペースで、自分が納得するまで、とことん繰り返し取り組んだ結果、自然にこうやって大人相手にプレゼンできるまでになったのでしょう。

私が生まれて始めてプレゼンをしたのは、大学4年生のときでしたけど(笑)
最初はそれはそれは緊張しました。プレゼンならまあともかく、討論となると今でも苦手です。大勢の前で、自分の意見をはっきり言うこと、私だけでなく日本人は苦手な人が多いですよね。

私が見た全てのお仕事をここで紹介するのは無理(多すぎ!)ですが、いくつか印象に残ったのをご紹介しますね。

「Volume Box with 1000 Cubes」という教具を使ったお仕事。
箱の中に、小さな白い立方体が1000個入っています。

これで立方根の計算をします。例えば、64の立方根は4ですが、それを求めるのに、

小さな白い立方体64個を取り出し、それで立方体を作っていきます。最初は一辺1の立方体、そして、一辺が2の立方体、一辺が3の立方体、、と大きくしていき、4の立方体まで作ったところで、取り出した白い立方体が全部無くなったので、答えは4。という感じ。

この教具で、1000までの立方根が求められるわけです。

なるほど〜。こういう風に実物を使ってやると、本当に分かり易い!

このレッスンをしてくれた女の子は9歳(3年生)でした。

次は、「色ビーズの平方」を使ったレッスンの1つ。

始めはこうやって色ビーズの1−10を重ねてピラミッドのようにしてあります。これを全部順番に並べ、、、

平方の一辺と同じ長さの色ビーズを、平方の横と下に1本ずつ追加し、1の赤ビーズをその間に乗せ、一辺が1個ずつ増えた平方を作ります。

これで

1^2 + ( 1x2) + 1 = 2^2
2^2 + ( 2x2) + 1 = 3^2
3^2 + ( 3x2) + 1 = 4^2
....
10^2 + (10x2) + 1 = 11^2

という式が、ビーズを見ながらスラスラ書けるのです。
色ビーズで出来るのは、ここまでの数字ですが、この子は「後は同じようにやればビーズがなくても分かる」と

11^2 + ( 11x2 ) +1 = 12^2

と書き続けてくれました。

ああ何て分かり易い!これで ( a+1)^2 = a^2 + 2a + 1 という計算を具体物を使ってやっているわけです。

これを見せてくれたのは、小学校1年生の小さな女の子でした。
きっと、まだこの公式のことは知らないのでしょうが、何年か後にこの公式を見たときに、「ああ、あのビーズでやったのと同じことか」と思うのでしょう。

次はチェッカーボードを使った4桁x2桁のかけ算を、1年生の男の子が見せてくれました。


次は、ピタゴラスの定理の教具を前にした9歳の男の子。

ピタゴラスがいつ、どこで生まれ、どんな国を訪れたか、と最初に詳しく歴史の説明をしてくれました。

「よく知ってるね」と言うと、「うん、ピタゴラスに関する本もたくさん読んだんだ」という返事。きっとピタゴラス大好きなんでしょう^^

この教具は、直角三角形の辺 a, b, c が、a^2 + b^2 = c^2 になるということが分かるもの。

赤の正方形の面積が、青と黄色の正方形を合わせた面積ということを、正方形を分割した三角形を使って確認します。

こちらでは、一辺がそれぞれ3, 4, 5の直角三角形の周りに、赤、青、黄色の正方形が分割されたものがあり、青と黄色の正方形を赤の正方形が入っていた枠に移動させるとピッタリ。赤の正方形も、青と黄色の正方形が入っていた枠にピッタリと収まります。

これで、3^2 + 4^2 = 5^2 と分かるのです。

その他、negative snake game (負の数のへび遊び)

ガイは幼稚園クラスで、正数だけのへび遊びなら足し算、引き算ともにやっていますが、負の数が入るのは小学校でのレッスンです。

小数のかけ算

小数のかけ算は、上に出てきたチェッカーボード(整数の4桁のかけ算に使う)とは違う形のチェッカーボードを使ってやります。

「ビーズフレーム(大)」という教具を使った、6桁の引き算。このビーズフレームは上から、1、10、100、1000、1万、10万の位となっています。


分度器を使った角度の測り方、分割円形セットを使った分数の計算などもありました。


さて、、、

モンテッソーリ教育、というと、「特殊な教育」と思われる節があるのは何故なんでしょう。教具が独特だから?それとも講義形式でなく、レッスンを受けたあとは自分のペースでお仕事にとことん取り組む自由が与えられているから?

私には、モンテッソーリの教具は、見た目が美しいだけでなく、子供達がすんなりと理解できるように、非常に分かり易く作られていると思います。算数だけをとってみても、機械的に公式に当てはめるのでなく、色んな公式や定理などが、具体物で直感的に分かるようになっています。

教具はあくまで環境の一部に過ぎませんが、自分から主体的に取り組み、納得がいくまで繰り返し練習し、そして十分に満足して次のステップに進むというのは幼児期からずっと続くモンテッソーリ教育の特徴の1つです。

学校では、自分でじっくり考える時間が保証されているので、
ちゃんと、自分でよく考えられる、高い学力を持つ子供が育つし、学ぶことが好きな子供たちが育っているのです。

私には、モンテッソーリ教育の方が、子供にとっての自然な学び方に思えます。

こうやって、エレメンタリークラスを見学する機会は結構多いのですが、その様子を知れば知るほど、我が子はやはり幼稚園だけでなく、小学校もモンテッソーリ校で、という気持ちが強くなります。

日本にもモンテッソーリの小学校がもっと増えるといいのにな〜と。

そうそう、モンテッソーリの小学校では宿題は一切ありません。(宿題を出して欲しいと、逆に先生に頼む子はいるそうです^^)

毎日、3時15分が下校時刻ですが、放課後にまで、「お勉強」する子はいないそうです。
スポーツしたり、音楽や絵画などの芸術に触れたり、自然と触れ合う時間が、子供達にはじゅうぶんあるのです。

本当のゆとりのある教育が、ここにあると私は思います。


↓ 応援クリックしてくださると更新の励みになります
にほんブログ村 教育ブログ 幼児教育へにほんブログ村

Comment
モンテッソーリの小学校、さすがですね。
難しいことも、具体物を使えば、小学生でもできるんですよねー。
宿題もなく、午後は好きなことができるなんて、ホントのゆとり教育ですよね。日本でも、広まるといいです。
ところで、アメリカの公立小学校は、どんな感じなのでしょうか?
すごい〜〜〜!
Bあやがかろうじてついていけるのは「Volume Box with 1000 Cubes」までですね・・・。
( a+1)^2 = a^2 + 2a + 1 ←これなんて、「^」の意味がわからないですよ〜・・・あうあうあう。

モンテは特殊です!いい意味ですよ〜、もちろん!!
Bあやはホントにモンテッソーリ教育のほんのさわりしか知りませんが、知れば知るほど通わせたくなるというのはすごくわかります!
まずは自分の勉強が先ですね・・・。それと心の余裕と金銭的余裕・・・あうあうあう。
モンテの算数、本当にキレイ。
算数は数字から何をイメージできるかで、
得意不得意が変わるような気がします^^
ピタゴラスの定理の証明は、
ちょうど先日テレビでやっていて、
おもしろそうだったのと、
Asakoさんの記事に刺激を受けて、家にあるマグネット教材で早速やってみました^^
具体物を使うと算数って本当におもしろいですね!
yu.noさんへ、コメントありがとうございます。

>難しいことも、具体物を使えば、小学生でもできるんですよねー。

そう、わかりやすい!というのが一番の感想です。
そして、具体物の方が圧倒的に楽しい!

アメリカの公立小学校は、講義形式です。宿題もキンダー(幼稚園の年長に相当します)から出るそうですよ。学校によってレベルに差がある、とも聞いています。私たちの住む町の公立小学校は、結構評判もいいのです。塾もなく、放課後は主にスポーツのクラブ活動です。

これから1年は、色んな小学校を見学して、ガイに一番いいと思う選択をしたいと思います。
  • Asako
  • 2010/03/15 10:55
Bあやさん、コメントありがとうございます。

>「^」の意味がわからないですよ〜・・・

^2 で二乗、の意味です。右肩に小さく2と書ければいいんですが、このブログではそんなこともできないのです。

モンテのこと、是非何冊か本を読んでみてください。日本語でも英語でも、分かり易い入門書がたくさん出ています。私が感じることですが、3−6歳では社会性の面から園に通うのが最適と思いますが、0−3歳では、家庭で手作りやお母さんの工夫で出来ることってたくさんあると思います。
  • Asako
  • 2010/03/15 11:01
みるちょんさん、コメントありがとうございます。

モンテの算数の美しさ(言い過ぎ?)は息をのむほどです。
何よりわかりやすい!そして具体物を使っているので圧倒的に楽しい!という印象を受けます。

モンテ教育は、算数、言語、文化、日常生活の練習、どの分野でも、いたるところに、子供への配慮、子供が楽しんで出来るような工夫、が見られます。そんなところに、マリアモンテッソーリの子供達を見る温かい視線を感じる私です。

ピタゴラスの定理、試されたんですね^^ さすがみるちょんさん、早い!幼児でも、この具体物があれば、出来ると思います。そして将来、a^2 + b^2 = c^2 という式を見たときに、あああのことね、と頭にイメージが湧いて、スッと理解できるのだと思います。
  • Asako
  • 2010/03/15 11:16
計算式、ありがとうございました!
二乗だったんですね!数字ダメなんですよね・・・。
でも図形は割と得意だったので、モンテのような算数教育を受けていればだいぶ違ったんだろうな〜と思います。

モンテッソーリの本、英語の本を1冊(How to rising an amazing child)買ってみたんですが、Bあやの英語はいまいちなので、未だに読めてません(爆
日本語の本買いたいです!当面園に通わせたりはできないと思うので、家庭で実践できる実例が載っているようなのがいいな〜と思うんですが、お勧めの本があれば教えていただけますか?
すばらしいですねー。 私も幼児期にこういう教育を受けてたら、もう少し理数系ができたかしら。
理数系は本当にだめで、私の血をひくわが子がかなり心配です。
あさこさんのサイトでもこういう少し高度な算数教育の教具を扱う予定はありますか?

モンテの算数教育はシュタイナーにはないものなので、とても興味があります。 
またいろいろ教えてくださいね!
  • nona
  • 2010/03/15 16:57
Bあやさん、
日本語の家庭で出来るモンテ本でしたら、
・お母さんの「敏感期」
・ひとりで、できた!子どもは手を使いながら一人立ちする
などがおすすめです。私も、時々読みなおしています。

それから、リンクさせて頂いているyu.noさんのブログ
eye☆愛(アイ・アイ)〜モンテッソーリで育児〜
には、おうちで出来るお仕事が分かり易く書かれているので是非ご覧になってくださいね。
  • Asako
  • 2010/03/17 10:41
nonaさん、コメントどうもありがとうございます。
モンテの算数教育は、見事なまでに体系化されているんです。知れば知るほど素晴らしくてはあ〜っとため息がでる私です^^

私のサイトでも、今後、上級算数の教具を揃えて行く予定です。日本ではモンテッソーリ小学校が極端に少ないので、ニーズはないかと思っていたのですが、モンテッソーリ幼稚園を卒園し、公立小学校に入学されたお子様を持つお母様方から、上級算数の教具のリクエストが意外と多いんですよ。

私も小学校レベルのモンテ教具は、息子のスクールの先生に質問ばかりして勉強中ですが、また機会があればブログにアップしますね^^
  • Asako
  • 2010/03/17 10:54
Asakoさんこんにちは。
改めてモンテッソーリ教育の素晴らしさを感じました!
本当に素晴らしい教材ばかりですね!
しかも、自然に子供たちも受け入れているのが伝わってきますし、自然に数学的センスが身についている・・・
Asakoさんがおっしゃる通り、「美しさ」を感じます。

そういえばうちの子供はようやく数字に対して反応が見られるようになり、車のナンバープレートを読んだりするようになりました。・・・と、まだそのレベルなのですが、個人的には理系に育ってくれると嬉しいのです。超文系の私に似るのが怖いです!
  • mherese
  • 2010/03/17 13:48
Asakoさん、ブログ紹介ありがとうございます!
最近、円柱差しをサークルでも出したところ、子どもたちにとっても人気です!また、近いうちに写真載せますね〜!
私も、公立小学校に行く息子のため、上級算数の教具、お待ちしています(^^)
mhereseさん、お久しぶりです^^
モンテの算数教育、楽しそうでしょう?モンテ幼稚園に通ったお子さんが、モンテではない小学校に入学し、幼稚園で大好きだった算数が、小学校ではつまらなくて嫌いになってしまうこともある、、、と聞くと残念でなりません。日本でも引き続きモンテッソーリ教育が受けられるといいのになあ、、、と。

車のナンバープレート、何だか懐かしいです。ガイもそういう時期がありました。平仮名も覚えたてのときに喜んでナンバープレートを読んでいたっけ(笑)

これからお嬢さんの成長を楽しみにブログを読ませて頂きますね。
  • Asako
  • 2010/03/18 09:53
yu.noさん、
円柱さし、アイ☆愛のお子さんたち、喜んで使ってくれているんですね〜、嬉しいです!あ、でも今在庫切れですから(汗)、早く届いて〜と毎日祈るような気持ちです。

上級算数の教具は、まだ先のつもりでしたが、お母様方からのリクエストにお答えして、なるべく早く揃えたいと思います!子どもの成長は待ってくれませんから。
  • Asako
  • 2010/03/18 09:59
こんにちは、詳しい掲載ありがとうございます。最近“続・家庭におけるモンテッソーリ教育の実践―学童のために ”という現在絶版の本を偶然手に入れたので読んでみたのですが、Asakoさんがこの記事で紹介されたような上級算数のレッスンがたくさん載っていても、なかなかピンと来なかったのです。
どちらかというと私がレッスン受けたほうがいいくらいです^^;(数学はサッパリ×なのです…)
卒園した幼稚園が、今後小学生クラスを午後に開設してくださるかもしれないので楽しみに(アテに)しているところです☆ダメなら私がっ、ムリかな…。
  • mayheart
  • 2010/03/20 23:44
mayheartさん、そんな本が日本にあったのですか!!しかし何故絶版???
こちらには、探せばあるのかもしれませんが、そういう本がないので、もっぱら小学校クラスの先生に質問ばかりしています。

>どちらかというと私がレッスン受けたほうがいいくらいです^^;(数学はサッパリ×なのです…)

私は数学は得意でしたが、それでもレッスンを受けて感動しました。数学が苦手な方でも、きっとこういうレッスンを実際に受けたらよく理解できると思います。こういう風に教わっていたら算数が得意になっていたかも、という保護者が多かったですよ。

>卒園した幼稚園が、今後小学生クラスを午後に開設してくださるかもしれないので楽しみに☆ダメなら私がっ、ムリかな…。

そういうクラスが開設になるといいですね。幼稚園のときより、小学校はもっとグループでやるお仕事が増えるので、家庭でお母様と2人というのも仕方ないかもしれませんが、お友達とやるともっと楽しいと思います。

言語や生物、化学、歴史などのレッスンも見学できるんですが、ドキドキです。算数ならついていける私も、小学校高学年になると英語の語彙力がもうついていけません。。。(><)
  • Asako
  • 2010/03/21 07:31
Asakoさん、ご無沙汰してます。
モンテの算数、本当にすごいですね。。。
私もこんな風に算数に触れられていたらもう少し好きだったかも(嫌、無理かも?(笑))

そうそう、mayhertさんが書かれている本ですが、海外でも売られていると思いますよ♪
多分絶版にもなってないんじゃないかな?
Teaching Montessori in the Home: The School Years

おそらくこの本の日本語版です。
私もこの本欲しいのですが高くて手に入らないのですよ〜。英語版ですら高いのです。
mayheartさんうらやましい!
  • caritas
  • 2010/03/28 23:32
caritasさん、コメントありがとうございます。

確かにこの本、英語版ならまだ売られていますね。アマゾンで中古ばかりですが27ドル。早速図書館で予約しました。楽しみです!どうもありがとうございます!!(でも日本語だと2倍は早く読めるので出来れば日本語版が読みたかった〜)

モンテの小学校の算数、面白いでしょう。幼稚園時代からよくつながっているな〜と感心しました。具体物から入るということ以外にも、Volume Box with 1000 Cubes1つをとっても、立方体がとても小さく、集中して重ねていかないとすぐに崩れてしまうのです。かけ算用のチェッカーボードも、色ビーズをそ〜っと静かにおかないと、コロコロ転がってしまいます。それは幼児期から「コップを静かに置く」「ピンクタワーをそーっと積み上げる」「金ビーズを大切に扱う」という丁寧な動作が身についていないと小学校1、2年生には難しいことなのだそうです。幼児期にこういう手作業をしてこなかった子供達が急に小学生になってこういう教具を丁寧に扱うかというとやはり難しく、投げて楽しんで遊んだりする、というのを聞き、幼児期の教育の大切さを改めて感じました。

  • Asako
  • 2010/03/29 07:06





   

Link

Profile

Search

Calendar

S M T W T F S
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
<< February 2020 >>

Archive

Mobile

qrcode

Selected Entry

Comment

  • メリークリスマス 手作りのプレゼント
    Asako
  • メリークリスマス 手作りのプレゼント
    suzume
  • モンテッソーリ小学校1−3年生課程のディプロマを取得しました
    Asako
  • メイク、ヘアカラー、ネイル
    Asako
  • メイク、ヘアカラー、ネイル
    辰子
  • モンテッソーリ小学校1−3年生課程のディプロマを取得しました
    kiko
  • モンテッソーリ小学校1−3年生課程のディプロマを取得しました
    Asako
  • モンテッソーリ小学校1−3年生課程のディプロマを取得しました
    mimiko
  • 花の絵を描く
    Asako
  • AMI認定の更新
    keiko

Other